恒例の共同記者会見では、佐藤理事長が第12回通常総会の総括と今期のテーマ、ならびに事業方針について語った。
弊組合はNGPグループ創立から30年、協同組合としては13年目を迎えます。本通常総会では、30周年を迎えたことの感謝と共に、この先の厳しい時代を勝ち抜くためには、新しい発想の下、新しい物を生み出し、挑戦していかなければならないと、強い想いを述べました。
今年の8月に国内初、ミニバンとしては世界初となる自動運転技術を搭載した車、日産・セレナが発売されたことを例に挙げ、今後ますますの事故減少、自動車リサイクル部品の利用機会減少、使用済み自動車の確保が困難になっていく環境下で、このような時代だからこそ個社個社の対応ではなく、NGPグループ結束の下、スケールメリットを活かした活動が重要だと呼びかけました。
具体的には、自動車リサイクル業界を取り巻く周辺状況の変化に対しての危機意識と、将来を見据えた計画立案が重要と考え、使用済み自動車の減少に伴う仕入競争の激化、スクラップ価格の大幅下落などに対応するため、次の5つの事業方針を掲げました。
●車両仕入の強化
●リサイクル部品市場の拡大
●海外販路の拡大
●素材回収スキームの確立
●次世代人材の育成
また、本年4月に熊本を中心に九州を襲った大地震や、台風による記録的な大雨による被害の大きさに触れ、自然災害による復興支援を積極的に取り組んでいくこととし、さらに地球温暖化に代表される環境保護にも貢献していけるよう、適法・適正な解体作業を推進し、自動車リサイクル部品の利用促進によるCO2排出量削減の啓蒙活動を継続的に取り組んでいくことを示しました。
NGPグループは現在に至るまで、様々な困難を組合員が一致団結し乗り越えてきました。直面する様々な諸課題、目まぐるしく変化する経営環境など、事業を継続する上で、今後は今までにない厳しい時代が想定されます。創立者、大石一彦が掲げたお客さまを第一とする理念を、活動の基本としつつ、諸先輩方が作り上げたNGPグループを、今後ますます発展させてゆくためにも、全組合員が総力を挙げて挑戦していく必要があり、新たな時代を皆で切り拓いていきたいという考えの下、平成28年度の活動テーマは「「創」~挑戦と継承で新たな時代を~」)としました。
このテーマを元に、時代に即した組織の構築を目指し、自動車リサイクル部品業界を牽引してまいりたいと考えております。