グループ創立から30年、協同組合としては12年目を迎えた、リサイクル部品販売の大手であるNGP日本自動車リサイクル事業協同組合。今回は創立30周年を記念して、同組合(当時はグループ)発祥の地である九州で、総会並びに通常であれば懇親会も創立30周年記念祝賀会として盛大に開催された。
祝賀会と銘打ったこともあり、通常の懇親会では見られない30周年を記念した書道パフォーマンスや鏡開き、また創立者である大石一彦名誉顧問に福祉車両が贈呈されるなど、お祝いムード一色となった。
そこで今回の特集では、2年目を迎えた佐藤理事長体制における同組合の今後の展開並びに、懇親会で寄せられた来賓の祝辞などを紹介する。
今期方針:佐藤幸雄理事長
「創」
~挑戦と継承で新たな時代を~
第13期(平成28年度)のテーマ
今後、NGPグループを取り巻く周辺環境は、中長期的に厳しい状況が予測されます。使用済み自動車の発生減少による仕入れ価格の高止まりを始め、平均使用年数長期化による部品取り車両の質低下、事故修理の減少、鉄スクラップ相場下落による素材ビジネスへの影響、労働者人口減少による人材不足などが考えられます。このような状況が予測される中、組合員個社個社だけの対応ではなく、NGPグループの総力を結集しスケールメリットを活かした戦略立案と実行が重要と考えております。今まで以上にNGPブランドの強化を図り、競合他社との差別化やNGPファン作りを積極的に進め、競争優位性を構築する必要があると考えます。
昨年度、重要活動方針として、①リサイクル部品市場の拡大、②海外販路拡大、③素材回収スキーム構築、④次世代人材の育成を掲げました。今期においても、この活動方針は引き続き継続致します。また、これらの方針を確実に実行する上でも、使用済み自動車の仕入れなくしては実現できないと考え、5つ目の方針として車両仕入強化を追加致します。既存提携先からの車両仕入の強化はもちろんのこと、新規提携先との積極的な営業活動をNGPグループ全体で実行していき、良質な車両の確保を図ってまいります。また、一般ユーザー向けのNGP廃車王については、引き続きインターネット広告を中心とした広報戦略を実施すると共に、各支部においても積極的な活動施策を打ち出していただき、進めてまいりたいと思います。
また、海外販路拡大、素材回収スキーム構築については、NGPグループの組織力や相互扶助の精神で取り組みを推進し、ノウハウの共有や更なるコミュニケーションの強化など、支部内活性化を図ってまいります。
教育事業においても必須研修の無料化を継続しながらも、次世代自動車対応の研修会や新たな知識を習得する研修会など、積極的な人材育成を推し進めてまいります。
NGPグループは30周年を迎えました。現在に至るまでも様々な危機や困難な課題を、組合員が一致団結し乗り越えてまいりました。直面する様々な諸課題、目まぐるしく変化する経営環境など、我々が事業を継続する上で、今までにない厳しい環境が想定されます。
創立者、大石一彦氏が掲げた三大信条の理念を活動の基本としつつ、諸先輩方が作り上げたNGPグループを今後ますます発展させていくためにも、全組合員が総力を挙げて挑戦していく必要があります。新たな時代を皆で切り拓いてまいりたいと考えております。
❖ 事業計画骨子
生産フロント会議を中心とした組織活性化
青年部員の世代交代と次世代育成修練場の構築
組織指導委員会 藤村博志 委員長
初級生産・フロントマン研修会を東西各1回開
催し、研修を通じ夢を持てるNGPマンを育成
教育委員会 岩井悟朗 委員長
日々変化するニーズに対応する研修会の
企画立案・実施を様々な方面から検討
研修委員会 堀川健志 委員長
生産効率化システムの周知・フォロー活動
生産効率化第2弾と新NGPダイレクト仕様検討
システム委員会 牛場健次 委員長
システム委員会との連携で大幅なシステム改修
次世代自動車対応を通じてのNGPブランド向上
商品管理委員会 鈴木博文 委員長
ホームページの刷新及び広告戦略の強化
ラジオCM等による廃車王への誘導・仕入拡大
総務広報委員会 杉之間大和 委員長
ISO14001、9001、27001の取得の推進
環境委員会 胡 定晃 委員長
リターナブル資材の使用回数復活
海外へのパーツ販売拡大の模索
流通委員会 増田嘉久 委員長
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