インサイトは有償運送できない?
せいび界2013年4月号「今月の有償運送許可」記事
■一口にハイブリッド車と言っても駆動方式は車種によって異なる
エコカー補助金効果も相まって、ハイブリッド車が爆発的に普及している。ただし、一口にハイブリッド車といっても、メーカーや車種が異なれば、その駆動方式には違いがあることはご存じだろう。
主流は大別すれば、トヨタとホンダの2つの方式に分けられ、トヨタ式の特徴と言えば、始動から走り出しはモーター動力によって行われ、ある程度スピードに乗ってくると、エンジン駆動に切り替わる。
これに対し、ホンダ式は走り出しは普通のガソリン車と同じくエンジン駆動、ある程度スピードに乗ってくるとモーターがエンジンをアシストし、巡航速度ではモーターのみの駆動となる瞬間があるという方式だが、エンジンを始動させるのに通常はモーター駆動用のリチウムイオンバッテリーの電力を使用する。
■トヨタ式はハイブリッドバッテリーが切れると自走は不可
両者の違いは事故車・故障車の排除業務にも影響を及ぼす。リチウムイオンバッテリーの充電が切れてしまえば、走り出しがモーター駆動であるプリウスなどは自走が不可能となってしまい、自走不可車両の搬送を想定している有償運送許可制度でも運送が認められる。
■ホンダ式は補機バッテリーが生きていれば自走が可能!
これに対し、ほぼエンジン駆動でながら、エンジンを始動させるためにハイブリッドバッテリーの電力を使用するホンダ式も同様かと思いきや、こうした時のためにスターターを搭載しており、補機バッテリーが生きていれば普通にエンジンを始動できるのである。仮に補機バッテリーが切れていても、交換ないしその場で他車から充電できれば自走が可能であることを意味している。ということは、インサイトなどホンダ車の搬送依頼があったとしてもすぐに積載するのではなく、まずは補機バッテリーの確認が必要だということである。
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