研修のカリキュラムは?
せいび界2012年12月号「今月の有償運送許可」記事
許可制度が2 年目を迎えたこともあってか、有償運送許可研修において、「すべてが未知の内容だと期待したが……」といった趣旨の言葉が多数寄せられていると聞く。
こうした事情を聞くにつけ、有償運送許可研修に対する誤解が一部では生じているのではないか?と思ったため、今一度、有償運送許可研修について整理したい。
まず、研修を受講することそのものは、5,000 万円以上を限度額とした任意保険もしくは共済に加入した車両で申請することと共に有償運送許可の許可要件となっている。つまりは、極端な話ではあるが、研修の内容に例え不満があろうとも、許可が必要なのであれば研修を受ける義務があるということである。
しかも、研修の内容については、左図をご覧いただきたい。これは事業者団体に課せられた、研修の実施報告書で、裏を返せばここにある内容を研修では網羅するようにとの指示でもある訳だ。
大きく分けて4 項目あるが、このうち(1)の「許可条件」等排除業務の主旨については新規にこの研修を受けた場合には、概ね初めて知る内容になるだろう。
問題は、(2)の安全対策と(3)特別な車両の取扱いである。これについては、実務に精通していればいるほど、既知の項目であることは間違いない。自ずと、「そんなことは知っているよ!」となっても不思議ではない。
しかし、講師を務める事業者団体としては、こうした項目も研修の規定に加えられているため、研修で取り上げるのは義務なのだ。どの団体もなるべく新鮮な内容にするよう努力してはいるはずだが、こうした事情もご理解いただき、研修に臨んでいただければ幸いである。
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