契約社員へ降格

契約社員への降格について

質問、契約社員への降格について

勤務態度の良くない(遅刻、欠勤等が多い)従業員は、本人の同意さえあれば正社員から契約社員に降格させることは可能でしょうか? また、最悪の場合は、解雇も仕方がないのですが、問題が発生するでしょうか?

解答、同意があれば可能です。
しかし、何らかの問題が発生する可能性は完全には払拭できません。

まず、正社員から契約社員に変更することは、「降格」ではなく、「雇用形態の変更」となります。
考え方として正社員を「退職」し、新たに「契約社員」として雇用契約を行うことになります。また、勤務成績が良くない者に、遅刻・欠勤が多いことを理由に「退職を強要又は解雇」することは出来ません。

今回、「同意さえあれば」とありますが、「強要でない自由意志に基づく同意」ならば、確かに契約社員に変更は出来ますが、このような問題は、後で、家族・知人等が「不当」だと主張するケースが多くあります。「不当」だと主張されないためには、「解雇」も充分可能な状態にしておくことが必要です。以下に対処例を示します。

例) ・ 遅刻・欠勤に対して、始末書を提出させる。
・ 始末書が複数枚になれば、「出勤停止(1 日~3 日間位が適当)」を命じる。
・ 出勤停止処分後、改善されない場合は、解雇処分を行う。
上記の解雇処分を行う時点で、情状酌量として、自己都合退職を促し、契約社員として再度雇用する。

このような形になります。
ここで重要なのは、段階を経て形に残る処分を行うことです。そうしなければ、結果的に「看過」したことになります。看過していたにもかかわらず、遅刻・欠勤が多いことを理由に「退職の強要又は解雇」することはできない、となりますのでご留意ください。

株式会社エフアンドエム
取締役 (JASDAQ4771)

原田 博実(はらだ ひろみ)
MBA 経営学修士/関西学院大学大学院 経営戦略研究科 修了
関西学院大学特定プロジェクトビジネスマイニングセンター
客員研究員(2007 年~ 2011 年)
主な著書 「スバルだより」(富士重工/ 2011 年より連載)
「整備戦略 経営特集号」(日刊自動車新聞社)
「財務諸表” 寝かせ読み” 速読法」(アスキー新書/ 2010 年)
「“クルマ屋” 経営塾」(日刊自動車新聞社/ 2011 年)

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